ドメインを例示する際は「example.com」を使うべき

開発のサンプルや解説のドキュメントでドメインを例示する際は、原則として以下の4つを使いましょう。

  • example.com
  • example.net
  • example.org
  • example.edu

この4つは例示用に提供されているドメインの為、誰でも安心して例示用のドメインとして利用することが出来ます。

日本のドメイン名である「.jp」にも同様の例示用ドメインが用意されています。

これ以外のドメインを利用してはいけない?

基本的に開発サンプルやドキュメントにドメインを例として記す際は、上記4つのドメインを使うべきです。

その理由は以下の3つです。

例示用として登録されている

これらのドメインはICANNの関連組織であるPublic Technical Identifiersによって例示用に提供されているドメインです。

アクセスすると「このドメインは例示用です」という英語の案内ページが表示されます。

白地のページに「Example Domain」と記されている。その下にはページが例示用である事が示されている。
画像:Example Domain。4つの例示用ドメインは全てこの案内が表示されます。

その為、間違えてアクセスしても、自分がアクセスしたサイトが例示用のドメインである事がすぐにわかり、トラブルが起こりません。

広告やダウンロードリンク等も一切ないので安心です。

迷惑が掛からない

例示用のドメインとしてabc.comaaa.comといったドメインが利用されているケースをたまに見かけますが、これはよくありません。

何故なら、前者は米ABC Networkの、後者はアメリカ自動車協会のウェブサイトとして実際に利用されている為です。

また、xxx.comはアダルトサイトです。

個人的なウェブ開発のサンプルにこれらへのリンクを含めても大きな問題にはなりませんが、クライアントワーク等で無関係の企業やアダルトサイトへのリンクを含めてしまうとトラブルになりかねません。

相手の企業にも迷惑をかけてしまう可能性があります。

その点、example.comであれば、誰にも迷惑をかけずに利用する事ができます。

安全に利用できる

使用されていないドメインを例示用ドメインとして利用するべきではありません。

将来的に誰かが取得し利用する可能性がある為です。

企業やメディアのドメインも、将来的に別の企業にドメインが購入されたり、廃止される可能性があります。

その点、example.comは例示用として予約されているので、廃止されたり、サイトの内容が変わってしまうリスクを負うことなく例示用ドメインとして利用できます。

信頼できるサイトだと思ってリンクしていたのに、知らない間にスパムサイトやカジノサイトに作り替えられているというリスクはありません。

まとめ

開発サンプルやドキュメント、ブログ記事などでドメインを例示する場合は、example.comを始めとする例示用ドメインを使うのがベストです。

余談:日本の「.jp」にも例示用ドメインがある!

日本を表すドメインである「.jp」にも例示用ドメインが用意されています。

次の文字列のJPドメイン名は、例示としてご利用いただけます。

“EXAMPLE”を用いたもの
例: EXAMPLE.JP
EXAMPLE.CO.JP
EXAMPLE.NE.JP

“EXAMPLE”の後に1桁の数字(””0″”から””9″”)がつく文字列を用いたもの
例: EXAMPLE1.JP
EXAMPLE2.CO.JP
EXAMPLE3.NE.JP

次の日本語ドメイン名

ドメイン名例.JP (日本語JPドメイン名)
XN–ECKWD4C7CU47R2WF.JP (「ドメイン名例.JP」のpunycode表記)

出典:JPドメイン名の活用について | よくある質問 | JPRS

example.jpexample.co.jpなどが例示用ドメインとして利用できるという事です。

ただし、これらはウェブサイトとして機能していないので、例示の使い勝手としてはexample.comexample.netの方が便利でしょう。

参考:例示のためのドメインやIPアドレス、ユーザ名のルール #rfc – Qiita