ドメイン | .ai |
国 | Anguilla(イギリス領アンギラ) |
用途 | アンギラやAI(人工知能)に関するウェブサイト |
種類 | ccTLD |
登場 | 1995年 |
管理団体 | Identity Digital |
公式サイト | .ai Official Registry Operator Website |
.aiドメインはアンギラに割り当てられているccTLDです。
アンギラ(Anguilla)はカリブ海に浮かぶ島です。イギリスの海外領土であり、イギリスの主権下にありますが、高いレベルの国内自治権が認められています。
一般的なドメインと違い、同国に属さない人や企業でも取得が可能で、人工知能の略称である「AI」と文字列が同じ事から、AI関連のウェブサイトでよく利用されます。
AIブームで.aiドメインの利用者が急増した事から、アンギラはドメイン名を管理する為、2024年10月にアメリカのドメイン名登録を専門とする、Identity Digital社と契約しました。
ドメインの価格
.aiドメインのお値段は少々お高めです。
お名前ドットコムでは、一年間で13,090円です。2年単位での契約になるので、26,180円が必要になります。更新費用も同額です。
バリュードメインはさらに高く2年で31,678円です。
希少なドメインはオークションにかけられる
基本的に.aiドメインの取得は先願主義(早い者勝ち)ですが、需要の高いドメイン名はオークションにかけられます。その為、一部のドメインは最初の取得時に通常より多くの金額を支払う必要があります。
2025年現在、最も高価なドメインは「You.ai」です。
このドメインはHubSpotの共同創業者でCTOのダルメッシュ・シャー氏が購入したもので、その価格は70万ドル。日本円にして1億円以上です。
余談ですが、シャー氏は2023年3月に1550万ドルで「chat.com」というドメインを購入しており、2024年には同ドメインをChatGPTを開発するOpenAIに売却しています(現在、chat.comにアクセスすると、ChatGPTを提供するchatgpt.comにリダイレクトされます。
使用例
.aiドメインは、AIに関するウェブサイトでよく利用されています。
- xAI(x.ai)
- Stability AI(stability.ai)
- Microsoft AI(microsoft.ai)
- Claude(claude.ai)
関連記事:1文字の.aiドメイン
AIブームで人気急上昇中!
.AIドメインはイギリス領アンギラに割り当てられている国別コードトップレベルドメインですが、世界中の誰でも登録する事が可能です。
その為、「AI(人工知能)」を表すドメインとして非常に人気です。
近年のAIブームで.aiドメインを利用しているサイトは急増しており、2020年初頭に登録されている.aiドメインはわずか4万件ほどでしたが、2025年8月時点では85万9000件もの.aiドメインが登録されています。
なお、アンギラの人口は約16,000人です。
アンギラは.aiの販売だけで多額の利益を得ており、IMF(国際通貨基金)は2024年の報告書で、アンギラは2023年だけで.aiドメイン登録を通じて3,200万ドルの利益を上げたと述べています。
また、アンギラ政府は2025年度予算案の中で、2024年にドメイン名販売で3900万ドル(約58億円)の収入を得たと述べています。これは昨年の総収入のほぼ4分の1(23%)に相当します。
収益は政府予算の一部に組み込まれており、国債の償還に充てられているほか、固定資産税が廃止されるほど潤っているとのことです。
アンギラは人口が約15,000人の小さな島国です。その為、ドメイン販売による利益は国の財政にとって非常に大きなものなのでしょう。
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